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【12月定例会報告】市民病院の建て替えとこれからの財政について

12月定例会では、市民病院の経営形態を指定管理者制度とする方針に伴い、建て替えの判断のもととなる「超長期財政見通し」が示されました。
多くの方から、病院を建て替えるにあたって「お金は大丈夫なのか」という声をいただいています。
判断の前提となる現実を共有するために、今回は財政のお話をお伝えできたらと思います。

1.市民病院を建てるお金はあるのか

市民病院の建て替えは、将来にわたって高砂市の医療を守るための大きな投資です。

一方で、建設費の高騰や人件費の上昇など、市民病院を取り巻く環境は年々厳しさを増します。
こうした状況の中で、病院だけを見るのではなく、市全体の財政が将来どうなっていくのかという冷静な見通しをもとに、私たちは判断する必要があると考えます。

2.新病院を建て替えるのにかかる「お金」

現在の試算では、127床規模を想定した新病院の建設に、約138.5億円が必要とされています。

内訳は次のとおりです。

  • 建設工事費等:約131億円(浸水対策費6.4億円を含む)
  • 設計等:約7.5億円

建築単価については、近年の資材価格や人件費の高騰を反映し、1平方メートルあたり約100万円で算出しています。

この建設資金は、企業債(市の借金)として借り入れ、30年かけて返済していく計画となっています。

3.市全体の財政への影響

12月定例会で示された「超長期財政見通し(30年間)」では、市の財政状況について、非常に厳しい結果が示されています。
<資料>令和7年12月 超長期財政見通し

  • 基金(貯金)の枯渇
    現在の公共施設更新計画(約1,330億円規模)をそのまま進めた場合、令和20年頃には市の貯金である財政調整基金などが底をつき、マイナスに転じると予測されています。
  • 持続可能なライン
    市の財政を維持するためには、公共施設の更新費用を大幅に圧縮し、約900億円規模まで抑える必要があるとされています。

このような状況の中で、市民病院の建て替えという大きな事業を進めるためには、

病院経営そのものを安定させ、市からの持ち出し(赤字補填)をできる限り抑えることが、教育や福祉、道路整備など、他の行政サービスを守ることにも直結します。
また、公共施設の更新費用をいかに約900億円まで抑えられるかが鍵になります。

4.まとめ

今後、高砂市の財政運営は、人口減少や公共施設の老朽化などを背景に、より厳しくなっていくことが予測されています。
そうした中で、市民病院を将来にわたって残していくと決めた以上、新しい病院を建てるための費用や、その後の市全体の財政への影響を、あらかじめ見通した上で判断することが欠かせないと考えています。

今回の議論の中で私は、「経営形態の見直し」と「建て替え」の意思決定は別で行うべきという意見を持っています。
建て替えという大きな事業を進める以上、建物だけでなく、病院の経営のあり方も含めて考える必要があります。
そのため、指定管理者制度の動向を見ない限りは大きな意思決定はできないと感じています。
市民病院を守ることと、教育や福祉、道路整備など、他の行政サービスを将来にわたって守っていくことは、同じ一つの市の財政の中で強く結びついています。

限られた財源の中で、どのように医療を守り、同時に市全体の行政サービスを維持していくのか。
次回は、こうした前提を踏まえたうえで、今回病院で導入される指定管理者制度の内容や、市や議会がどのように関わり続けていくのかについて、お伝えできればと思います。

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