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【行政視察報告】広島県三次市の不妊治療助成、ネウボラ事業について

8月29日、同世代の議員仲間と広島県三次市を視察しました。
テーマは不妊治療助成とネウボラについてです。

不妊治療助成については、国や県の助成に加えて、市で上乗せした助成が全国で行われており、高砂市も県助成に加えて、一般不妊・特定不妊・不育症とそれぞれ助成を行っています。

しかしながら、助成が一部であることや、年齢や所得制限など様々な条件があり、高額な治療費を自己負担している方々も多くいらっしゃるのが事実です。
三次市では、できる限り自己負担ゼロを目指そうと、手厚い施策が行われており、お話を伺いました。

概要としては、特定不妊(体外受精及び顕微授精)は県の申請が通ることが助成の前提となるため、県の条件に該当する方(法律婚夫婦で妻が43歳以下、夫婦の所得が730万未満)のみ、県の補助額を除く全額を助成。
不妊検査と一般不妊(タイミング法・人工授精)については、妻が43歳以下の法律婚夫婦であれば自己負担額を全額助成。
不育症については、夫婦所得730万未満の法律婚夫婦であれば全額補助、という内容です。
【資料】三次市不妊治療助成制度について

【資料】三次市不妊治療助成制度の概要

平成27年から現状の制度設計で事業が行われており、不妊治療助成の予算額は年2300万円とのこと。
特定不妊だけでも、年間約30名ほどが利用し、母子手帳交付に繋がるのが10~15名程度ということなので、1/3から1/2が妊娠に繋がっているということになります。

平成19年の制度開始時からは、約100名が体外受精や顕微授精を経て生まれているとのことで、人口増への直接的な効果も発揮していると感じました。
なにより、不妊治療へのハードルが下がっているとのことです。
【資料】広島県不妊治療助成チラシ

少し余談ですが、広島県の不妊治療助成を案内するチラシは不妊への暗いイメージが全くなく、QRコードから自分が利用できる助成事業を知ることができるしくみになっており、とても親しみやすいと感じました。

また、ネウボラ事業についても、手厚い事業が展開されています。
ネウボラとは、妊娠期から子育てに至るまでの一貫した行政サービスのことで、高砂市でも子育て世代包括支援センターとして取り組んでいる事業です。
【資料】三次市ネウボラについて

三次市では、26人の保健師が母子保健の事務に当たっているとのことで、人口は高砂市の半分程度ですが、高砂市の倍の保健師さんが業務に当たられているとのことでした。
母子手帳受け取り時に担当の保健師さんの紹介を受け、その時点で1時間程度のヒアリング、その後も妊娠8ヶ月時に保健師さんが訪問されるなど、産前から保健師さんとの信頼関係を築ける仕組みが整えられていました。
産後も2週間から健診が受けられ、その後1ヶ月健診と、不安なことを相談しやすい仕組みが築かれている印象を受けました。

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