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【一般質問】都倉市政1期4年の総括について

3月7日の一般質問では、「都倉市政1期4年の総括について」質問しました。
4月12日に1期目の任期を終えるにあたり、4年前の選挙時の公約に対する考え方などを伺いました。

今回の質問では、主に財政運営についてと公約に対する進捗や評価について伺いました。

財政運営については、財政調整基金の残高は令和2年当初予算時に約30億円であったものが、令和5年度で約50億円、令和6年度当初予算段階で約42億円となっています。また、この4年間で、公共施設の維持管理のための公共施設等整備基金や駅周辺整備のための駅周辺整備基金が新設されました。
市債残高については、44億円だったものが、42億円になっています。

答弁では、このような実態から、「安定した財政運営ができた」とのことでした。

自治体の財政は、歳入は税金など毎年決まって入ってくるものがあります。
そのため、極端な話、何も使わなければ基金を積むことができます。

都倉市政の4年間はコロナ禍であり、市民病院の経営についてはコロナ患者のために空床を確保しておいたことによる国からの補助金などでこれまで大きな赤字を生んでいたものが黒字となっていました。
また、その他の施策についても、コロナ禍の国からの地方創生交付金などによって事業ができた部分がありました。
このような要因もあって基金に多く積むことができている中で、市民への還元と財政運営のバランスについての考え方も質問したつもりでしたが、その点については明確な答弁はなかったように思っています。

また、公約の進捗については、それぞれ一つ一つについて、考えを確認しました。

公約で掲げられていた事項いただいた答弁
1予算は対前年度比という考え方から脱皮
2防災対策(台風・地震・豪雨)や防犯対策地震・治水のハード対策・松村川防潮水門・排水機場の整備
・松村川の護岸整備等の河川改修工事
・市内各所における雨水ポンプ、雨水管渠整備工事を進めた
想定最大規模のハザードマップの改訂を踏まえた地区防災計画づくり
知識の普及を図る防災スクール
・「マイ避難カード」について出前講座や出張授業でカード作成・普及の推進
・防災に関する意識の向上
見守りカメラの設置・500箇所のカメラ設置に向け、令和5年度300台、令和6年度200台設置予定
3市民病院存続手段の検討・「高砂市民病院将来構想」を策定
市民病院の病床数290床を199床に減らして、回復期を中心に捉えた医療にシフト・病床数を199床にダウンサイジング
回復期病棟を97床に
加古川中央市民病院と医療連携・応援医師の派遣や人事交流、患者の受け入れ等で強固な連携
4教育環境「GIGAスクール構想」に沿って、ソフト面での充実・学習や情報セキュリティ等のソフトを充実
・ICT支援員の配置
・1人1台の学習用タブレットや電子黒板の整備
・大容量・高速ネットワークの整備
特色ある学校づくりを目指し、教育レベルの向上・令和4年度から高砂型学校運営協議会を設置
5空き家対策景観を配慮した古民家の改修・活用・改修に要する費用における補助制度について創設に向けて取り組んでいる
一定の基準をクリアした家屋について、解体費用の補助や更地になったときの地主の固定資産税の軽減方法について検討・略式代執行、相続財産管理制度を活用した処分
・地震危険住宅除却工事補助の新設
6将来のまちづくりJR曽根駅南口の新設・令和4年度に駅周辺整備プログラムを作成
・駅南側のアクセスについてJRと確認書を交わした
山電高砂駅前開発・令和4年度に駅周辺整備プログラムを作成
・地元まちづくり協議会と協議中
・今後、周辺市街地を含めた整備基本計画
JR宝殿駅・令和4年度に駅周辺整備プログラムを作成
・兵庫県と加古川市と協議、要望
サンモール跡地、早急に食品スーパー誘致・土地所有者に粘り強く要望
7高齢者政策公民館活動に必ず運動のメニューを加える・各担当課から公民館で運動メニューを行いたい等の要望があった場合には優先的に部屋の貸し出し
・地域交流センターにおいても、引き続き利用しやすい環境を提供
デマンド型乗合タクシー
介護施設と食品スーパーとの連携
・高齢者の移動支援として、「高齢者福祉タクシー料金助成事業」を実施
・3割以上の方が買い物目的に使用
・コープこうべ実施の「買いもん行こカー」について情報提供
8ものづくり産業播磨臨海道路の早期実現・国に要望、住民説明会を実施
専門職大学の設置・大学設置という形ではなく、大学や高専、高校との包括連携協定を締結
9環境対策、農業コウノトリの人口巣塔の増設を目指し、また魚道や浅瀬などの環境を整備・阿弥陀地区での魚道整備を継続して実施
・ため池改修の際に浅瀬を設置
農業に興味を持つ新しい人材に高砂市へ移り住んでもらえるような魅力ある施策・新規就農者育成総合対策に取り組み
・令和5年度には市内初の認定新規就農者が誕生
10市民満足度向上・市民満足度が令和3年度から5年度に下がったのは、コロナの影響で人とのつながりが希薄になったことが大きな要因と考えている

これらから、4年前に市民の皆様とお約束した10のプランについては、その全てをほぼ達成できたと答弁がありました。

私は、都倉市長の公約のうち、見守りカメラは公約されたとおり事業が進んでいますし、JR曽根駅などもスケジュールと任期が合致した部分もありますが、公約されたとおりの事業が進んでいると感じています。
しかしながら、公約の中には、まったく進んでいないものもあれば、行政運営にあまり詳しくなかった新人のころに作られた公約の中で、方向転換が必要なものもあると考えています。
今回の質問の答弁を聞いた限り、やろうとしていたことと違う形でそのテーマに関する事業を行った点について、公約を達成したと述べるような「公約のすり替え」や、市民の皆様が満足する形にまで出来上がっていないにもかかわらず、事業を行ったという事実のみで公約を達成したという、「市民感覚との尺度の違い」があったことは残念に思います。
また、具体的な数字として結果が出ている「市民満足度」について、コロナを要因とされたことについても、違和感を感じています。

私は、市長の任期4年ですべてが達成できるわけはないと考えていることや、できたことやできなかったこと、方向転換をすることなどを確認したいということを述べたうえで質問をしました。
なので、できたかできなかったかではなく、今後の考えも含めてお聞きしたいと思っていました。

再質問において、
・サンモール跡地については目に見える進捗にはつながっていないこと
・デマンド交通については、福祉タクシーは中期目標であること
・専門職大学の設置については方向転換で連携協定を進めることに重点を置いていること
は確認することができました。


3月31日には市長選挙が告示されます。
今回の質問では限られた時間の中で確認しきれない部分もありましたし、質問方法や時期についてもさらに工夫ができたのではないかとも考えています。
今後もより良い市政のチェック方法や市政情報を発信を模索し、実行していきたいと思います。

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