7月9日、会派行政視察にて、鹿児島県鹿屋市のスマート化計画についてお話を伺いました。
<資料>鹿屋市役所スマート化計画
<資料>DX推進計画アクションプラン
鹿屋市では、令和3年から7年までの5年間を計画期間とする「鹿屋市役所スマート化計画」を策定し、デジタル化を推進してきていました。
ただ、現在は「鹿屋市役所スマート化計画」は令和3年から令和5年で終了とし、「DX推進計画アクションプラン」を令和6年から7年で進めているとのことでした。
鹿屋市は3つの基本方針を掲げています。
スマートな市民サービス
スマートな職場
スマートな職員
これらの方針のもと、「行かない」「書かない」市役所を目指しています。
具体的には、マイナンバーの活用や申請書事前作成システムの導入、押印の廃止・省略などです。
また、スマート申請システムを70業務程度に活用し、市民の利便性向上と事務の効率化を図っています。
推進体制も充実しており、市長をトップとするDX推進本部を設置し、外部専門家をCXO補佐官として招聘しています。さらに、DXアドバイザーとしてボランティアの外部専門人材も活用しているそうです。
一方で、課題もあるとのことでした。
デジタル化に陥ってしまっている点や、利用が進んでいない点、サービスデザイン思考の不足などを挙げられていました。
また、職員の中には自分事として認識できていない方もいるようです。
今回の視察において、私が特に重要だと感じた点は下記のとおりです。
まず、鹿屋市がしっかりと外部の専門人材を活用していることが印象的でした。これにより、最新のデジタル技術や先進的な取り組みを市政に取り入れることが可能となっています。
次に、デジタル推進担当の職員がしっかりと機能する仕組みを作ることの重要性を感じました。
鹿屋市では、情報化推進課内のデジタル推進担当職員が定期的な研修や情報交換を行い、能力向上に努めています。
また、各部署の課長補佐クラスを対象としたDX推進職員向けの研修も実施されており、組織全体でデジタル化を推進する体制が整えられています。
そして、サービスデザイン思考の徹底が非常に重要であることを再認識しました。
鹿屋市では、デジタル化を目的ではなく手段として捉え、市民の立場に立って満足度を高めることを重視しています。
「行かない」「書かない」市役所を目指し、マイナンバーの活用やスマート申請システムの導入など、市民目線でのサービス設計が行われています。
やはりデジタル化は、常に市民目線でのサービス設計を心がけることが、真のデジタル化推進につながると再確認しました。
また、デジタル人材については、現在の市場では引く手あまたであるため、企業への業務委託や副業人材の活用が重要であると感じています。
今後も、先進的な取り組みを学び、高砂市に持ち帰られるよう、取り組んでいきたく思います。
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